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中央可鍛工業株式会社

中央可鍛工業株式会社:https://chuokatan.co.jp/index.php
ビジネスイノベーション室 徳力 慎一、和田 昌之
事業内容:可鍛鋳鉄鋳物、ダクタイル鋳鉄鋳物、普通鋳鉄鋳物、軽合金鋳物、アルミダイカスト等の製造加工および販売

中央可鍛工業株式会社は、昭和19年の創業以来、鋳鉄やアルミを活用した自動車部品、産業機械部品、オフィス家具を「粗加一貫」で製造・提供するものづくり企業です。
今回は、同社のビジネスイノベーション室で活躍される徳力様と和田様にお話を伺いました。ビジネスイノベーション室は、2022年6月に社長直轄の部署として設立され、「新事業の開発」と「事業の構造改革」を推進しています。同室は、現行の事業領域から一歩踏み出し、新たな分野で社会に貢献することを使命とし、未来の新規事業を見据えた新しい材料や工法の開発に取り組んでいます。

伝統と最先端の融合、金属3Dプリンタで未来を切り拓く

(和田様)
当社は、長年培ってきた鉄・アルミ製造の豊富なノウハウと高い鋳造技術を活かし、産業や環境分野など新たなジャンルへの展開を図っています。
​​2022年に新社長にバトンタッチし、社長の年齢が一気に若返りました(40歳:2024年11月現在)。これをきっかけに、社員が活発に発言して自発的に行動するようになったり、新しい事業分野により積極的に挑戦するようになったりと、社内にポジティブな変化が起こっています。

例えば昨今でいうと、岐阜県土岐市にある最新の工場には、最新鋭の機械を導入しています。鋳造の世界では、「1時間あたり何枠できるか(砂型を1つ造型し、その型内へ必要な量の溶けた金属を流し込み、徐冷・取り出すまでの一連のプロセスを一定時間でいくつこなせるか)」が1つの指標になっているのですが、それでいくと、日本一もしかすると世界一かもしれないレベルのスピードで処理できるようになっています。
また、変わったところでは、椅子も製造販売しています。細部までしっかりした作りで「さすが車のパーツを作っている会社のオフィスチェア!」と好評を博しています。『いす-1グランプリ』という、事務椅子に座ったまま地面を蹴って進み、2時間の間にコースを何周走れるかを競う過酷な耐久レースにも参加し、毎回完走しているんですよ。

(徳力様)
その他にも、環境に優しく、軽量かつ高強度な素材として注目されているCFRPやGFRPを産業用ドローンの本体やスポーツシューズのソールなどに活用しています。また、未来の医療、ヘルスケア、ロボット分野に向けて、金属3Dプリンタを活用した新製品・新工法の開発にも取り組んでいます。さらに、将来的には半導体分野や宇宙関連事業の強化にも力を入れる方針です。

当社をより知っていただくために、金属3Dプリンタについて少しお話させていただきます。現在の金属3Dプリンタの使われ方を見ると、実はコンシューマー向けのいわゆるアクセサリーを作ったりする程度に留まっています。どの企業様と話してみても、やはり「品質保証はなかなか難しいです」という回答で、これこそが産業用途を妨げている理由です。産業用途に耐えられる金属3Dプリンタが普及すれば、日本のモノづくりがきっと大きく変わります。幅広く多種少量のモノづくりが可能になるでしょう。現状、ロケットや飛行機には少しずつ適用され始めていますが、利用の裾野をさらに広げるためには、私たちが苦労を積み重ねて手に入れた鉄・金属に関するノウハウが活かせると考えています。

実は、金属3Dプリンタを持っているのは、機械加工の企業や商社が多いです。そうすると、『3Dプリンタなんて、何か入れたらできるんだよね』と簡単に思われがちですが、実際には1回1回違うものができてしまうことも珍しくありません。例えば、金属粉末を2回目に使うと少し酸化してしまっていたり、粉末の管理の温度と湿度が少し違ったために問題が起きたりします。また、レーザーのガラス部分が少し汚れて出力が下がり、その結果、熱の入り方が変化して、金属の組成が変わってしまうこともあります。
良品を作るための条件は多岐にわたりますが、私たちは鋳造の現場で日々それに向き合い、長年の経験を積んできました。そのため、トラブルが生じても、何が原因かをすぐに予測できます。しかし、そういった知見のない業界の方にとっては、原因の特定はなかなか難しいようです。
『鋳造』は非常に歴史のある古い技術ですが、実は新しい金属3Dプリンタ業界においても極めて重要な技術なのです。

挑戦で創造 社会に価値を 未来に愛を

(和田様)
「挑戦で創造 社会に価値を 未来に愛を」これが私たちの経営理念です。
当社は、歴史ある鋳鉄メーカーです。鉄やアルミを溶かして型に入れ、加工するといった事業をもう80年続けています。自動車部品を中心に、鉄道部品やロボットの関節、フォークリフトなど、幅広く製造しています。鋳造から加工まで自社内で一貫して生産を行っているのが強みです。ですが、ただ歴史が長いだけではなく、その中で何度もチャレンジし、変化してきました。

(徳力様)
近年、「今はITの時代だ」と言われ、製造業にスポットライトが当たる機会は減少しているかもしれません。しかし、ソフトウェアの価値が上がれば上がるほど、実はその裏側でハードウェアの価値もどんどん増していると感じています。そこで、私たちは、業界トップクラスの技術力と長年培ってきたノウハウを活かし、社会に貢献できる新たな価値を生み出していきたいと考えています。
このように、挑戦で創造した価値を社会に提供し、持続可能な未来に繋げていくことで、「やっぱりモノづくりって大事だよね」と、子どもたちに夢を与えることもできるのではないでしょうか。

なお、私たちが持続的に社会に貢献していくためには、その礎となる「人の力」が最も重要です。「全てを生み出し、つくり出すのは人である!」という企業ビジョンのもと、多様性を尊重し、鉄をも溶かす情熱を持った人づくりに取り組んでいます。

情熱と挑戦心を重視、新たな価値を共に創造する仲間を求む

(徳力様)
そうですね、技術を持っていればそれは嬉しいんですけども、技術以上に大切に考えているのは、情熱や、世の中をどうしていきたいかというビジョンです。そういった想いや自分のポリシーをしっかり持っている人に来ていただきたいですね。

また、私たちの部署では、お客様の開拓も同時に行う必要があります。一般的には、製造業が製品を作り、商社がその製品を顧客に販売するというモデルがまだまだ主流ですが、本来、仕事とは、お客様がいて、そのお客様の要望に応じて製品を作ることだと考えています。そのため、両方を大事にできる人、お客さまのことを思いながら、仲間と一緒に価値を提供していくことを楽しんでくれるチャレンジ精神を持った方を求めています。

(和田様)
もう一点付け加えると、言われたことをただ黙々とやる人よりも、新しいことに挑戦するのが好きな人の方が適していると思います。
将来の新規事業に向けて、新しい材料や工法の開発に携わるということは、成功するかどうかわからない中でも業務を進めていく必要があるということ。ですから、「本当にこれ成功するのか、どうなんだ」と思いながらも推し進めていけるような方が向いているでしょうね。
もちろん、技術をお持ちであれば大変ありがたいのですが、そういったマインドがあれば、十分にご活躍いただけると考えています。

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